渾身猫パンチ

書きたいときだけ息を吹き返す間欠泉

大河ドラマ「真田丸」第3回「策略」

  • 父は対立者を欺くためにまず我が息子を欺き、対立者の側も一枚岩ではない。そして新支配者は被支配地を掌握するため旧支配者を手厚く葬ると述べる。サブタイトルどおり策略づくしの45分、あっというまに過ぎた。
  • ほんと題材が違うのにいちいち比べるのもあれだけど、12年前の大河で第3回っていったらお母さんがへそ曲げて家出してたころである。今年の展開の速さたるや。
  • 遅いのが悪いとはまったく思わないんだけど、12年前の制作側にはもうちょっと良くも悪くも余裕があったのかも、と思う。最終的に良いドラマになるなら、地味な展開で二三ヶ月引っぱっても視聴者はついてくるはず、あるいはついてくる視聴者だけを相手にすれば大丈夫、的な。
  • 今回の制作側にはもっと、なりふり構わず視聴者を取り込んでく姿勢を感じる。なんとなく、生き残るため必死な者たちの物語であるドラマ自体と重なっている気もする。
  • スケールがだいぶ小さくはなるが、きりの歩けませんアピールだって立派な「策略」であり。それは土産のグレードにめっちゃ差をつけられた彼女の必死の抗戦であり、その必死さは「人は私欲で動くもの」と断言した昌幸の根っこにある必死さとなんら変わるところはないと思うのだ。
  • なんか、きりの行動叩かれそうな予感もするけど。でもあの櫛の違いはひどいやろ…ひどすぎて笑っちゃったやろ(ひどい)。しかし、ひどい扱い受けてもあんまり痛々しく見えないのが長澤まさみの良さかもしれないと思った。
  • ひどい扱われといえばひどい扱われの老舗のような大泉洋。次男坊の主人公が(それこそ12年前の大河並に)お気楽に暴れてるかたわら、長男は悪い大人に翻弄されてとってもかわいそうなのだった。でもそれは、長男は大人の一員に数えられているからこそなのよね。