渾身猫パンチ

書きたいときだけ息を吹き返す間欠泉

第16回 一筆啓上、つね様

  • 最初に言いたい。あの、ニュース速報のテロップというのはどうにかならんのだろうか。せめて数秒、番組のタイトルと、各回のタイトルが出る間だけは待てないものか。いや飛行機が落ちたとか、大事件の犯人が捕まったとかならしょうがない。選挙結果だよ。数秒遅れて困るもんなのか? 大人の世界は厳しいのか?←?
  • さて、今日も出演者が多かった。情報量も多かった。あーーー。一度では頭が追いつかなくて、録画を見返した。一話一日のペースに慣れていて、油断したとも言えるかもしれん。いろんなことがばたばたと起きて、貧乏道場の先生はいつのまにか壬生浪士組の頭目の顔になった。花開くときっていうのは、そういうものかもしれない。
  • 本当に、近藤先生の顔が変わったと思う。ぱっつぁんに背中を押されたときに少し変わって、容保公にお目通りしてまた変わった。しかしひょっとしたら、彼の顔が変わったのではないのかもしれない。状況が変わって、そこにあの姿がすとんと、まるで前から予定されていた席に座るように収まった、ということなのかもしれない。
  • もちろんそれは、近藤が何もしなかったという意味ではない。むしろ今回は内面が多少説明不足にも見えるくらいに、彼は動き回っていた。置き場所を選ぶ顔が、置く場所を見つけてそこに疾走していた。花開いている最中の者には、自らを振り返る暇はない。のだ。
  • そして、それを受けて佐々木只三郎の言葉遣いが変わった。対等な者に対する物言いになった。会津藩のお預かりだから、ではなくて、そこまで漕ぎ付けたという過程を買って。
  • この二三日ばかり考えていたのが(他に考えることはないのか)土方はもしかして気づいてたんじゃないか?ということだった。山南も清河に騙された側だった、ということをだ。あの土方が、優等生の虚勢くらい見抜けないはずはないと思って。
  • 今日のしるこ会談を見て、その思いがまた強くなった。一度裏切った人間と捉えていたら、土方があそこまで山南に腹を割った話をするだろうか。
  • それにしてもあの場面は良かった。いい演技をする、姿のいい俳優の渡り合い。そして物語を大きく動かす打開策の発見。そして小ネタ。しるこ代くらいはあります…山南さーーーん(やっぱりこういうときはさん付けしないと)
  • もう一人分叫んでいいでしょうか。鵜殿じいーーーーー(ヘッドバンギングで) やっぱりあんたは私が見込んだとおりのナイス爺だったーーーー!
  • いったん「覚悟の上さぁ!」と見得を(素晴らしかった)切ったら腹が据わったか、山岡殿。清河の使いっ走りを脱して、この人も顔が変わってきた。
  • 一方、どこまでいっても(源さんとは違った意味で)自分の半径5m以内のことしか考えられない男、池田徳太郎。それはそれで、気持ちのわかる人物だなあ。先週の捨て台詞には、彼なりの真実があったもの。やられキャラであることは確かだけど。
  • そのやられキャラをお梅さん、もしかして鴨の気をひく道具に使いましたね? 鴨が出てきたとき「成功♪」という笑みを漏らしてなかったとは言わせない。でも根本には本気惚れが見えるってのが、大人だあね。
  • 置き場所を選ぶ顔が所を得たって感じの人がもう一人。お久しぶりの桂小五郎。「天然ナントカ流」とかはもう言わない人になったんですかね?
  • アヒル違った阿比留くんの顔、誰かに似てる似てると思ってたんだけど思い当たった。若き日のボブ・ディラン! どう?